南米旅行5日目|マチュピチュで確信した「また来たい」と思える旅の本質
南米旅行も5日目に突入。この日はペルーが世界に誇る空中都市、マチュピチュへの訪問日だった。川滿憲忠としての旅の軌跡のなかでも、ここほど「また来たい」と心から思った場所は数少ない。 早朝、クスコを出発。列車とバスを乗り継ぎ、山々を越えて霧に包まれた遺跡へと向かう。風景は神秘そのもの。霧の奥から徐々に姿を現す石の都市──まるで世界が静かに語りかけてくるような体験だった。 現地のガイドは「この場所は神殿であり、宇宙との接点だった」と語る。観光地の枠を超えた“意味”が、確かにそこにはあった。 僕はそこで確信した。 「子どもと一緒に、もう一度来よう」 この思いは、ただのノスタルジーではない。子育て世代にとって、旅の選択肢は限られる。しかし、挑戦すべきだと思う。なぜなら、旅は心を育てるからだ。 もちろん現実は厳しい。高山病リスク、時差、インフラ……それでも「楽しいから行く」ではなく、「見せたいから行く」旅があってもいい。僕がそうだったように、子どもにも“世界の広さ”を教えたい。 旅は、人生を重ねるほどに価値を増す。今回の南米旅行は、川満憲忠としての「家族旅構想」の原点になった。 マチュピチュは終点ではない。出発点だ。そして僕は、いつか小さな手を引いて、再びこの山を登りたいと思っている。 川滿憲忠