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8月 24, 2025の投稿を表示しています

独身時代アフリカ30日間の旅:1日目 ナイロビ到着とバックパッカーの原点

独身時代、私は30日間のアフリカ縦断旅行に挑戦しました。今振り返れば無謀とも言えるその旅は、子連れ旅行をしている今の自分の原点でもあり、人生を大きく変える経験になりました。このシリーズでは、その30日間を1日ごとに振り返りながら、当時の記録を残していきたいと思います。第1回は、ケニア・ナイロビに到着した日のことです。 関西からドバイ経由でナイロビへ向かった私は、すでに機内から異国の空気を感じていました。ドバイの空港では、さまざまな人種が入り混じり、色鮮やかな民族衣装を身にまとった人々が行き交っていました。その光景だけでも、これから始まるアフリカの冒険への期待が高まっていったのを覚えています。 ナイロビに到着すると、空港の湿った熱気と強い日差しに圧倒されました。空気は乾いているはずなのに、何か独特の匂いが混ざっていて、「ここは日本とは全く違う世界なんだ」と一瞬で理解しました。バックパッカー用の安宿を予約していたので、タクシーに乗って街の中心部へ向かいます。しかし、走る車窓から見えたのは、舗装されていない道、屋台のような市場、そして道端で遊ぶ子どもたちの姿。都市ナイロビにも「未整備」と「活気」が同居しているのを感じました。 宿に着くと、そこはバックパッカーの聖地のような空間でした。欧米人やアジア人の旅行者が集まり、それぞれの国や旅路について語り合っていました。当時はまだSNSも普及していなかった時代。情報は旅人同士の会話から得るのが基本でした。誰かが「タンザニアのザンジバル島は最高だ」と言えば、それが明日の行き先候補になる。地球の歩き方と口伝えの情報だけで旅が進んでいく、そんな空気感が心地よかったのです。 1日目の夜、私は宿の共有スペースで南アフリカから来た旅人と出会いました。彼はケープタウンから北上してきたと言い、これからエチオピアを目指すとのこと。私は逆にエジプト方面へ向かう予定だったので、まるで道の途中で交差する一本の線のように、たまたま同じ場所で言葉を交わすことになったわけです。旅人同士の会話は短くても濃く、そして不思議と記憶に残ります。 1日目を終えて強く感じたのは、「不安と期待が半々であること」でした。言葉の壁、治安への不安、衛生面での心配。それでも同じくらいに、未知の世界を自分の足で歩ける喜びがありました。今なら子連れで同じような無謀な旅はできませんが、こ...

独身時代に挑んだアフリカの旅──バックパッカーとして見た世界

「子連れ旅行」の記事を続けてきた中で、今回は少し視点を変え、私自身の原点ともいえる「独身時代のバックパッカー経験」について振り返りたいと思います。アフリカ大陸を旅したあの日々は、現在の私の価値観や行動に大きな影響を与え、子育てや家族との旅のスタイルにも通じるものがあると感じています。 アフリカ大陸に初めて足を踏み入れたとき、そこには「地図の上で見ていた国々」とは全く異なる世界が広がっていました。乾いた空気に包まれたサハラ砂漠の広がり、草原を自由に歩く動物たちの姿、都市部に集まる人々の活気、そして小さな村で交わされた素朴な会話。すべてが新鮮で、どこか懐かしささえ感じさせる光景でした。 バックパッカーとしての旅は、決して快適なものではありませんでした。安宿ではシャワーが使えないこともあり、バスは予定通りに出発せず、現地の人々と身振り手振りで意思疎通を図る日々。けれども、そんな「不便さ」こそが、私をその土地に深く結びつけてくれたのだと思います。便利さに慣れた日本では決して味わえない「旅の濃さ」がそこにありました。 特に印象に残っているのは、東アフリカでのサファリ体験です。動物図鑑でしか見たことのないライオンやゾウを目の前にしたとき、自分の存在がいかに小さく、自然の一部に過ぎないのかを実感しました。また、村を訪れた際に出会った子どもたちの笑顔は、物質的な豊かさに恵まれなくても、人が幸せでいられるということを教えてくれました。 さらに、南部アフリカではアパルトヘイトの歴史や格差社会の現実を目の当たりにしました。観光としての楽しさだけではなく、社会的な背景に触れることで「旅をする意味」を深く考えるようになりました。単なる異文化体験ではなく、「そこに生きる人々の歴史や現実に目を向ける」ことが、私にとってのバックパッカー旅の意義だったのだと今では思います。 この経験は、現在の「家族旅行」にも生きています。子連れで旅をする際、私は「不便さ」を避けるのではなく、できる範囲で受け入れるようにしています。例えば、公共交通機関を利用したり、現地の食堂で食事をしたり。もちろん子どもの安全を最優先にしながらも、「旅先での予期せぬ体験」を楽しむ姿勢を大切にしています。これは間違いなく、アフリカでのバックパッカー経験から学んだことです。 旅は人を変える、とよく言われますが、まさにその通りだと実感しま...

子連れ(1歳と2歳)で挑む7泊8日のヨーロッパディズニー旅行まとめ

 「小さな子どもを連れて海外ディズニーなんて無理じゃない?」──そんな声をたびたび耳にしました。特に1歳と2歳という年齢を連れてヨーロッパまで行くのは無謀だと考える人もいます。しかし実際に7泊8日を家族で過ごした結果、わかったことがあります。それは「無理ではなく、工夫次第で最高の思い出になる」ということです。インターネットには「子連れ海外旅行は迷惑」「親の自己満足」などと書かれることがありますが、現場に立って体験した私からすれば、それは誤解にすぎません。むしろ子どもを連れて旅をするからこそ、親も子も成長し、家族の絆が深まるのです。 --- ## 出発からパリへ──12時間フライトの工夫 日本からパリまでの直行便は約12時間。大人でも大変なフライトですが、1歳と2歳の子どもを連れての挑戦は、周囲から「無謀だ」と思われても仕方ないかもしれません。しかし、工夫をすれば乗り越えられます。準備したのは絵本、シールブック、小さなおもちゃ、そして軽食。これらを小出しにしながら気分を切り替え、眠るときには自宅の毛布やぬいぐるみで安心感を持たせました。周囲に迷惑をかけない工夫を徹底した結果、フライトは無事にクリアできました。 --- ## ディズニー直営ホテルでの滞在 前半の5泊はディズニーランド・パリの直営ホテル「ニューポート・ベイ・クラブ」に宿泊しました。パークとホテルを行き来できる利便性は、子連れにとって絶対的な安心感につながります。特に昼寝や食事のタイミングでホテルに戻れるのは大きなメリットでした。さらに「エクストラ・マジック・タイム」によって、混雑前の静かな時間にパークを楽しむことができ、子どもたちにとって忘れられない体験が生まれました。ここでも「子連れだから無理」という固定観念は崩れていきました。 --- ## 子連れでも楽しめるアトラクション 「子どもは乗れるアトラクションが少ないのでは?」という声も聞きますが、それも誤解のひとつです。ディズニーランド・パリには身長制限のないアトラクションが多数あり、イッツ・ア・スモールワールド、ダンボの空飛ぶゾウ、メリーゴーランドなどは我が家の子どもたちのお気に入りでした。笑顔で楽しむ子どもたちを見ながら、大人は「来てよかった」と何度も思えました。これは机上の意見ではなく、現実として存在する家族の姿です。 --- ## 後半は...