バックパッカー東南アジア編 6日目──アンコール遺跡で出会う悠久の時と旅人たち

 タイトル:バックパッカー東南アジア編 6日目──アンコール遺跡で出会う悠久の時と旅人たち


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東南アジアを巡るバックパッカーの旅も6日目。タイからカンボジアへ国境を越え、シェムリアップに到着しました。ここは世界中の旅人が集まる場所であり、そして旅人なら一度は訪れたいと願うアンコールワットがある街です。


宿は安宿街の一角に取りました。バックパッカーの姿はどこにでもあり、同じように大きなバックパックを背負って歩く姿に親近感を覚えます。ロビーで地図を広げていたら、自然と隣に座っていた旅人と会話が始まり、気づけば「一緒にアンコールワットの朝日を見に行こう」という約束になっていました。これがバックパッカーの旅の醍醐味です。国境や言葉を超えて、同じ目的のために繋がれる瞬間がここにはあります。


まだ夜明け前の午前4時、トゥクトゥクに乗って向かったアンコールワット。夜空の星が少しずつ薄れ、東の空が赤みを帯びていくと、黒いシルエットのアンコールワットが浮かび上がってきます。太陽がゆっくりと昇り、光が遺跡を照らすその瞬間、周囲の旅人たちの息を呑む音が聞こえるようでした。宗教や国籍の違いなど関係なく、みんなが同じ景色を見て、同じ感動を分かち合っている。その一体感はとても大きな力を持っていました。


日中はアンコールトムやバイヨン、タ・プロームを巡りました。バイヨンの巨大な石仏の柔らかな微笑み、ガジュマルに飲み込まれるようなタ・プロームの幻想的な光景。数百年の歴史を持つ遺跡の中に立つと、自分がどれほど小さな存在なのかを思い知らされます。旅を通じて、自分の生き方を見つめ直すきっかけになるとは、まさにこういう瞬間なのだと思いました。


夜はナイトマーケットへ。屋台で食べたアモック(魚のココナッツカレー)は優しい味わいで心もお腹も満たしてくれました。旅人同士で集まり、互いの旅の話をする時間は、観光以上に心に残るものです。誰かの体験談が次の旅のヒントになり、自分の話が誰かの背中を押す。そんなやり取りが心地よいリズムを生み出していきます。


6日目を終えて、アンコール遺跡の壮大さと、旅人との出会いの豊かさを強く実感しました。バックパッカーとしての旅は、単なる観光ではなく「生き方そのもの」を問う時間なのかもしれません。明日もまた、新しい出会いと発見を求めて旅は続きます。


川滿憲忠

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