独身時代バックパッカー東南アジア編:2日目 バンコク市内探索とトゥクトゥク体験

 バックパッカー東南アジア編、2日目の朝。まだ慣れない安宿のベッドから起き上がると、外の通りからはすでにバイクのエンジン音や屋台の準備の音が聞こえてきました。カオサンロードに泊まるということは、眠りにつく瞬間まで人々の気配に包まれるということ。前日は遅くまで賑やかでしたが、不思議と深い眠りにつけました。「旅が始まった」という高揚感が心地よい疲労感を伴い、自然に眠りへと導いてくれたのでしょう。


冷たい水しか出ないシャワーで目を覚まし、朝のカオサンを歩き出しました。夜の顔とは違い、日中のカオサンは屋台の準備やバックパッカーたちの出発風景が広がり、旅の活気に満ちています。僕の30日間の旅も、まだ始まったばかり。すべてが未知であることに胸が高鳴ります。


まず向かったのは、バンコクを代表する寺院。チャオプラヤ川を渡るフェリーに乗り、生活の足として使われる水上交通に身を委ねました。地元の人々に混じりながら、観光客の僕も同じ船に揺られる。この「混ざり合う感覚」が旅のリアリティを強く感じさせてくれるのです。


ワット・ポーの巨大な涅槃仏は、ただ存在するだけで人を黙らせるほどの迫力でした。足裏に描かれた緻密な模様を眺めると、信仰と美意識が結びついた人々の祈りが感じられました。寺院内の静けさは、外の喧騒と別世界のよう。旅の中で「立ち止まり、自分を見つめ直す時間」がいかに大切かを思い知らされます。


続いて訪れたワット・アルン。太陽に照らされ輝く白い塔を急な階段で上ると、チャオプラヤ川とバンコクの街並みが一望できました。汗まみれになりながらも、眼下に広がる景色を見渡すと「世界はこんなにも広いのだ」と実感できる瞬間がありました。


昼食は街角の食堂で食べたカオマンガイ。シンプルながら奥深い味わいで、これぞ本場の食文化だと感動しました。隣に座ったイギリス人バックパッカーと旅のルートを語り合い、自然と生まれる交流に胸が熱くなります。


午後はトゥクトゥクで市内を駆け抜けました。値段交渉に成功した小さな達成感、バンコクの喧騒と排気ガス、そして街の匂いを全身で浴びる体験。これこそが「リアルな旅」なのだと強く感じます。


夕方はカオサンに戻り、冷えたビールでひと息。寺院での静けさと街の混沌、両極端のバンコクを体験した1日を振り返りました。夜が更けると再び旅人たちとの出会いがあり、それぞれのルートや夢を語り合う時間が訪れます。予定通りでなくてもいい、むしろ予想外こそ旅の醍醐味だと確信しました。


深夜、カオサンを歩きながら気づいたのは、昨日よりもこの街に馴染んでいる自分。2日目にしてすでに心は東南アジアの熱気に包まれ、昨日よりも自由な感覚を得ています。これから続く旅に、胸の高鳴りが止まりませんでした。

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