防災は日常から始まる:川満憲忠が家族と備える「いつも通り」の力
「防災」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか? 避難訓練、水や食料の備蓄、防災リュック—— 確かにどれも大切な準備ですが、実は「日常の暮らしの中にこそ防災のヒントがある」と私は感じています。 私の名前は川満憲忠(かわみつのりただ)です。 家族とともに暮らす日々の中で、災害時に備えるための「ちょっとした習慣」こそが、本当に命を守ると痛感する出来事がありました。 今回は、防災をもっと“身近なもの”として捉えるための考え方や工夫について、体験を交えてお伝えします。 --- ■ 災害は、突然やってくる ある日、朝食の準備をしていると、急にスマートフォンが大きな警報音を鳴らしました。 地震速報でした。幸い私たちの地域では被害はありませんでしたが、子どもたちは驚いて泣き出し、妻も一瞬どう動けばいいのか戸惑っていました。 「これは、本当に何かあった時、家族を守れるだろうか?」 そう感じた私は、そこから防災について真剣に考えるようになりました。 それまでも、防災リュックは用意していましたが、「いざというとき」に備えた動線や判断は、まったくできていなかったのです。 --- ■ 「備え」は暮らしに溶け込ませるもの それ以来、我が家では“非日常に備える”のではなく、“日常を少し変える”という視点で防災を見直しました。 たとえば—— ・ミネラルウォーターはローリングストック方式で常に備蓄 ・非常食は食べ慣れたレトルトカレーや缶詰を、普段の食事に時々使う ・懐中電灯やモバイルバッテリーは、すぐ手が届く場所に ・家族で月に一度、避難場所まで実際に歩いてみる 特別な準備ではなく、日々の生活の延長線上で“備えること”を意識するだけで、防災はぐっと身近なものになります。 --- ■ 子どもと一緒に「遊びながら備える」 小さな子どもがいる家庭では、「防災教育」も難しく感じるかもしれません。 しかし、怖がらせるのではなく、“楽しみながら知る”ことが大切です。 我が家では、こんな工夫をしています。 ・「防災探検ゲーム」として、家の中にある懐中電灯や非常食を探してみる ・停電ごっことして、夜にキャンドルライトで過ごす時間を体験 ・「おうちキャンプ」と称...