バックパッカー東南アジア編 11日目──カンボジアからタイへ国境越え
タイトル:バックパッカー東南アジア編 11日目──カンボジアからタイへ国境越え 本文: 独身時代に挑んだバックパッカー東南アジア30日間の旅。今日はその中でも特に印象深い、国境越えの一日です。カンボジア・シェムリアップを後にし、陸路でタイ・バンコクへと向かいました。 朝早く宿を出発し、バックパックを背負ってミニバスに乗り込みます。向かう先はカンボジア側の国境の街ポイペト。道中に広がる農村風景は、観光地の華やかさとは違う素朴な日常で、牛や子どもたちが生活する姿に「本当のカンボジア」を感じさせられました。 ポイペトに到着すると、国境独特の雑踏と緊張感に包まれます。出入国審査を通過し、いよいよタイへ。ほんの数メートル歩いただけで、街の雰囲気、通貨、言葉が一変するのは、何度経験しても驚きです。国境を越えることは、旅において小さな冒険であり、新しい世界が開かれる瞬間でもあります。 タイ側アランヤプラテートからはローカル列車でバンコクへ。窓から吹き込む風と田園風景を眺めながら揺られる時間は、旅ならではの贅沢でした。観光客専用のバスとは違い、地元の人々と肩を並べる列車は、東南アジアの生活を肌で感じられる大切な体験です。 夕方、列車がバンコクに到着した瞬間、街のエネルギーに圧倒されました。屋台の匂い、行き交う人の多さ、バイクの音、光にあふれる大都市。これまでのカンボジアでの静かな日々とはまるで別世界で、心が一気に切り替わる感覚でした。 夜はバックパッカーの聖地・カオサン通りへ。屋台で食事をしながら世界中の旅人と出会い、語り合う時間は、この街ならではの魅力。バックパッカー同士の交流は、次の旅のヒントや未知の世界への扉を開いてくれるものでした。 11日目は、国境を越えて新しいリズムを手に入れた特別な日。異なる文化や人々に出会うことが、旅を何倍も豊かにしてくれることを改めて実感しました。 川滿憲忠