クラシックカーとノスタルジー|キューバ・旧市街で感じた旅の原点(4日目)

 キューバ4日目。ハバナの旧市街に滞在中。窓の外には、カラフルなクラシックカーが走り抜けていく。これは観光用に保存されたものじゃなく、今も現役で生活の足として使われている。キューバの魅力は、作られた「観光地らしさ」ではなく、そこにあるリアルさだ。


今日はオビスポ通りを歩いた。おしゃれなカフェもあるが、基本的には手作り感満載の店ばかり。通りの先には子どもたちが走り回り、ベランダからは洗濯物がなびく。日本で日常に追われていたときには見えなかった「当たり前の生活」に、強く胸を打たれる。


ランチには「ラ・ボデギータ・デル・メディオ」でロパ・ビエハを。柔らかく煮込まれた牛肉の食感と、ほのかなスパイスが絶妙だった。キューバは物資不足の国という印象があるかもしれないが、現地で食べる料理にはちゃんとした“温かさ”がある。


午後は革命博物館。歴史的展示が並ぶその空間では、ただの観光では済まされない、国としての苦悩と誇りが感じられた。チェ・ゲバラの遺品を見ながら、この地で生きた人々の物語に思いを馳せる。


夕方は、宿の屋上から街を眺めた。オレンジ色に染まる空、静かに流れる時間、どこかから聞こえてくる音楽。そして、ふと隣にいた老婦人が「旅行者は風のようなもの」とつぶやいた。それがやけに沁みた。


旅行中、僕は何かを証明したいわけでも、SNSに映える写真を撮りたいわけでもない。ただ、誰かの価値観に縛られず、自分の目と足で世界を感じたかっただけだ。そんな旅が、今も自分の中で息づいている。


明日はまた、新たな街を目指す。

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