寝る前の1分音読──親子関係が変わった、小さな習慣の大きな効果
寝る前のたった1分。
お気に入りの絵本を、子どもと一緒に声に出して読む。
それだけのことで、親子関係が穏やかになり、寝かしつけが驚くほどスムーズになった経験を、今日は書き記したいと思います。
私は1歳と2歳の子どもを育てる親です。
毎晩の寝かしつけは本当に大変で、うまくいかないとイライラすることもしばしば。
親として理想的に振る舞いたい気持ちはあるけれど、現実にはなかなか難しい。
そんな中で、「寝る前に1分間だけ一緒に音読する」という習慣が、我が家の夜の過ごし方を大きく変えました。
最初のきっかけは保育士の友人の何気ないアドバイス。
「読み聞かせもいいけど、音読にした方が子どもの集中力も上がるし、寝る前の切り替えに効果あるよ」
それまで絵本の時間は、もっぱら“読み聞かせ”が中心でした。
しかし“音読”といっても難しいことではなく、
「いっしょに声に出して読もうね」と伝えて、子どもと並んで絵本を開くだけ。
初日は30秒で終わりました(笑)。
でも、継続してみたんです。1分だけでいいから、と決めて。
すると、少しずつ子どもたちの反応が変わってきました。
最初は集中できなかった1歳児も、ページをめくるタイミングで「あー!」と声を出すように。
2歳の子は「もいっかい読む!」と、自分からリピートしたがる日も出てきました。
毎晩決まった時間に絵本を開き、一緒に声を出す──このルーティンが寝る前のスイッチになったのです。
寝かしつけにかかる時間が減ったのはもちろんですが、
私自身が「読む」ことで気持ちを落ち着けられるようになったのも、大きな効果でした。
育児は、毎日予想通りにいかないことばかり。
でも、「音読」のようなシンプルな習慣があるだけで、心に余裕が生まれる。
それが何よりありがたかったです。
特に感じたのは、「音読」は子どもの“主体性”を引き出すということ。
読み聞かせではどうしても受け身になりがちですが、音読では「読む楽しさ」に自然と触れられる。
絵本が“自分のもの”になる体験を、日々少しずつ積み重ねていく感じです。
今では寝室に行くと、子どもが自分から絵本を持ってきます。
「読む?」と聞くと、ニコニコしながら「うん!」と頷いてくれる。
その姿を見るたびに、始めてよかったなと感じます。
親も子も、無理なくできて、明日も続けられる。
それが「寝る前の1分音読」の何よりの魅力です。
子どもの学びと、親の心の安定、そのどちらも育むこの小さな習慣を、
ぜひ多くの方に届けたいと思い、この記事を書きました。
大切なのは「完璧にやること」ではなく、「今日も1分できたね」と言えること。
その積み重ねが、きっといつか大きな力になります。