アゲハ蝶3匹目|29日目の観察記録──羽の色が透けて見えた日、羽化はもうすぐ
今日で3匹目のアゲハ蝶の観察は29日目。朝、虫かご(ダンボール製)の中を覗いた瞬間、はっとしました。蛹の中から、黒と黄色、そして青の羽模様が透けて見えていたのです。
これは、羽化が近い証拠。
この子はとてもおとなしく、目立たず、でも確実に成長してきました。幼虫時代は、食べ方も静かで、じっと葉の裏に潜んで過ごしていたのを思い出します。そんな控えめな彼(彼女?)が、ついに蝶になる準備を始めたのです。
蛹の中で命がつくられ、形成され、そしていままさに完成しようとしています。子どもたちとともに「いつ羽化するのか」を予測しながら、時間を忘れて見守っています。
これまでは羽化の瞬間を2度も見逃してきました。でも、今回は違います。羽の色が見えたらあと1日か2日。今回は絶対に、あの奇跡の瞬間を目に焼き付けたい。
命が生まれる瞬間、それは人間にとっても感動の時間です。家族でその瞬間を共有できることに、心から感謝しています。
そして明日──この子が、羽を広げて飛び立つ姿を、この目でしっかり見届けようと思います。
川滿憲忠