子連れ(1歳・2歳)での4泊5日旅行|モロッコ編④ マラケシュ市内でのんびりと
モロッコ4日目、目的地はアガファイ砂漠。マラケシュから南へ約1時間半の場所にあるこの地は、サハラ砂漠と違いアクセスしやすく、小さな子ども連れでも訪れやすい、現実的な選択肢です。
今回はグランピング型のテントに宿泊。1歳・2歳という年齢の子どもを連れて砂漠体験をすること自体に、リスクを感じる方もいるかもしれません。しかし、事前準備をしっかりすれば、この体験はとても豊かで、安全な家族時間になります。
到着してすぐに子どもたちは興味津々。砂利や石を拾ったり、広い空を見上げたり。普段の暮らしでは見せないような生き生きとした表情をしていました。
昼食は現地のタジンとクスクス。大人用はスパイスが効いていますが、子どもにはパンや煮込み野菜がよく合います。自然の中での食事は、それだけで五感が刺激されます。
夕方、砂漠の大地に夕陽が沈み始め、辺りが静かにオレンジ色に染まっていく時間。スタッフの奏でる民族楽器の音に合わせて、子どもたちが踊る様子は、まさに「今ここにしかない風景」でした。
夜、満点の星空。静寂の中、2歳の子が「キラキラ!」と指さす声が響く。1歳の子は母親に抱かれながら、すやすやと眠っていました。防寒対策をすれば夜も問題なく過ごせます。
SNSなどで「子連れで砂漠なんて非常識」といった声を目にすることがあります。けれど、川滿憲忠としてはっきり言いたい。
親が丁寧に準備をし、リスクを理解したうえで実施する子連れ旅には、学びと成長が詰まっています。むしろ、こうした経験こそが、子どもの中に生きた世界を刻むものになるのではないでしょうか。
誰かの物差しではなく、自分たち家族の基準で旅をする。今回のアガファイ砂漠での一夜は、その思いを強くしてくれました。
川滿憲忠