蝉の声とともに感じた、夏のひととき
朝から蝉が鳴いている。
それだけで、季節がすっかり夏に切り替わったことを教えてくれる。
昔は当たり前のように聞いていた蝉の声も、大人になった今では少し遠い存在になっていた。忙しさの中で、ただ「うるさい」と感じることもあった。
けれど、今日は違った。
朝、水やりのためにベランダに出た時、遠くの木からジジジジ……と蝉の声が聞こえた。その瞬間、ふっと心がほぐれた。暑いけれど、それが「夏の生命力」だと思えた。
蝉は、地中で何年も過ごし、成虫として生きるのはほんの数週間。その短い時間を、あれだけ懸命に鳴き続ける姿には、何か強いメッセージがある。
「今、この瞬間を生き切ること」
そんな純粋さを思い出させてくれる。
いつもの日常に、こんなにも力強いメッセージが潜んでいるなんて。
今日の蝉の声は、私にとって小さな応援だった。明日も、そんな音に耳を傾けてみたい。
川滿憲忠
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