何気ない毎日が、心を整えてくれる
忙しい毎日でも、ふと心が整っているなと感じる瞬間がある。
今朝もそんな朝だった。
洗濯物を干し終えて、キッチンの窓を開けたとき。ふっと入り込んできた夏の風。
蝉の声が遠くで響き、レモンの葉に朝の光が反射する。
「ああ、今日もまた始まるな」
そう思った。
特別なことは何もない。だけど、確実に一日が始まっていく。
それだけで、不思議と安心する。
以前の自分は、未来のことばかりを気にしていた。
あれができていない、これも終わっていない。
周りと比べて焦って、自分を責める日もあった。
でも今は、小さな「できた」を見つけることが嬉しい。
ごはんをつくる。洗濯をする。
庭の水やりを忘れずにする。それだけで「今日もよくやった」と思える。
日々の習慣が、少しずつ心のバランスを整えてくれている。
誰かと会話をすること、道を歩くこと、子どもと過ごす時間も。
そのひとつひとつが、今の自分を支えてくれている。
過去に縛られそうになる日もあるけれど、
今をちゃんと歩くことで、心は確かに前を向ける。
自分の気持ちに素直でいたい。
誰かにどう見えるかではなく、自分がどう感じているかを大切にしたい。
今日も、スーパーの帰り道でふと空を見上げた。
電線に並んでいるスズメたちが、まるで「今日もおつかれさま」と言っているようだった。
そんな日常が、今の自分にはちょうどいい。
川滿憲忠
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