宮古島の夏、届く。
朝、玄関のチャイムが鳴った。
届いた荷物の伝票には「宮古島」の文字。
あの友人から、今年もマンゴーが届いたのだ。
箱を開けると、そこには南国の太陽をいっぱい浴びたような黄金色の果実が整然と並んでいた。
その甘い香りが、部屋いっぱいに広がる。
ひとつ、冷蔵庫で少し冷やしてから切ってみる。
果汁がじゅわっと流れ出し、見た目からしてたまらない。
口に運ぶと、濃厚な甘さが体の芯まで染み渡るようだった。
都会の喧騒の中にいても、こうして島の恵みを味わうと、ふと心が穏やかになる。
宮古島の風、光、そして優しさまで一緒に運ばれてきたようだった。
果物って、不思議だ。
味覚だけでなく、その土地の空気や思い出も一緒に届けてくれる。
今年も変わらぬ味を届けてくれた友人に感謝。
さっそく「ありがとう」とメッセージを送った。
今日の幸せは、マンゴーの箱に詰まっていた。
川滿憲忠