クロアゲハの観察記録|4日目:まだ卵、もう少しか|川滿憲忠

クロアゲハの卵を見つけてから、今日で4日目になりました。

昨日と比べても、大きな変化はまだ見られません。表面は少し白っぽくなったようにも見えますが、殻が薄くなってきているだけかもしれません。肉眼では見分けづらいですが、卵の中ではきっと、命が静かに育まれているのでしょう。

観察しているこちらとしては、まるで時計の針が止まっているかのような感覚になりますが、自然のリズムは人間の焦りとは違うテンポで進んでいます。じっと待つというのもまた、観察の中で得られる大切な時間なのかもしれません。

この数日、雨が降ったり、日差しが強かったりと天候が変わりやすく、その影響が卵に及んでいないか少し心配でもあります。けれども、葉の裏に産みつけられたその卵は、風にも揺られながらしっかりと残っています。自然の仕組みは本当にうまくできていると、改めて感心します。

「そろそろかな?」という期待と、「まだかな?」という不安が交差する中、ふと、これまで育ててきたアゲハ蝶たちのことを思い出します。あの時も、卵の時期はこんなにも静かで、じれったいような日々でした。そして、ふいに訪れる「ふ化」という瞬間に、すべての期待が報われました。

育てることと待つことは、きっと同じくらい尊いこと。

命を目の前にして、人間の都合ではコントロールできない時間が流れていきます。そのことにじっと向き合うと、自分の生活の中でも見逃している大切なものに気づく気がします。

焦らず、ただ静かに見守る。
それが、今できる一番の関わり方なのかもしれません。

明日には、もしかしたら……。
そんな期待を胸に、今日もクロアゲハの卵をそっとのぞき込みました。

川滿憲忠

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