クロアゲハの成長記録 5日目(ついにふ化)|川滿憲忠
ついにその瞬間が訪れました。今日、クロアゲハの卵がふ化しました。
朝の見回りでふと葉っぱの裏をのぞくと、昨日まではつややかな白い卵だった場所に、小さな黒い影が。
目を凝らすと、そこにはまだ動きのぎこちない産まれたての小さな幼虫がいました。
感動というより驚き。音もなくその命は殻を破って生まれていたのです。
体長は数ミリほど。黒い体に白い帯のような模様。これまで育てたアゲハと同じ姿ですが、クロアゲハだと思うと少し違って見えます。
ふ化の瞬間は見られませんでしたが、卵の殻の横でじっとしているその姿に、生命の誕生の重みを感じました。
幼虫はまず最初に自分が出た卵の殻を食べるといわれています。実際に、頭を動かしながら殻にかじりついている様子が観察できました。
この5日間、変化のないように見えていた卵。その中では静かに命の準備が進んでいたのですね。
目に見えない時間の積み重ねが、今日のこの瞬間を作り出したのだと思うと、自然の営みに感動します。
今日からいよいよ、幼虫としての成長が始まります。葉を食べ、眠り、脱皮を重ね、蝶になるまでの旅がここからスタートです。
私にできることは、これまでと変わらず静かに見守ること。
レモンの葉を新鮮に保ち、環境を整え、記録を続けていきたいと思います。
この小さな命の誕生に、心から「おめでとう」を伝えたいです。ようこそ、我が家へ。
川滿憲忠
note