クロアゲハがやってきて、新たな命を託していった日

今日は、少し特別な朝だった。

ベランダに置いていた柑橘系の鉢植えに、クロアゲハがふわりと舞い降りてきた。黒く光る羽が、風に揺れる葉の上でそっと静止する。

じっと見ていると、蝶はゆっくりと葉を選びながら産卵を始めた。まさか、こんな間近でクロアゲハの産卵シーンを見られるとは思ってもいなかった。

その姿は、なんとも神秘的で、優しく、美しかった。

産卵が終わったあと、葉の裏をそっと確認すると、白く小さな卵が数粒、しっかりとついていた。

新たな命が、確かにそこに芽生えている。

この夏、何匹ものアゲハ蝶を育て、羽化まで見届けてきたけれど、母蝶が卵を託す瞬間を目の当たりにしたのは初めて。

あの蝶が去っていったあとの静けさのなかで、私は不思議と心が満たされていた。

卵から幼虫へ、そして青虫、蛹、蝶へ。 あの小さな命がたどる旅路を、また見届けることになる。

この観察記録が、また新たな章を迎えようとしている。

自然の中に生きる命の営みに、ただただ敬意を抱く。

今日も、静かで確かな感動をありがとう。

川滿憲忠



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