日々にそっと寄り添う、ドライフラワーのある暮らし
休日、窓辺で揺れるドライフラワーを見ていると、心がゆるやかになります。
もともとは生花だったその花が、時間とともに姿を変えて、今のように静かな存在へと変化していく。
色は落ち着き、香りも控えめになりながら、それでもそこにあるだけで癒される。
夜、子どもが寝静まったあとに、一人でお茶を飲みながらドライフラワーを見て過ごす。その時間が、とても贅沢に思えるようになりました。
以前は花を飾る習慣なんてありませんでした。でも出産してから家での時間が増えて、ちょっとでも心が明るくなるようにと、最初に飾った小さなスワッグ。
そのままドライにして、今では季節ごとにいろいろな花を吊るすようになりました。
ミモザ、ラベンダー、ユーカリ、パンパスグラス、木の実――どれも個性があって、部屋に飾ると気分が変わります。
部屋の片隅に、小さくても好きなものがある。そういう余白があるだけで、子育てで忙しい日常にも、少しだけ心のゆとりが生まれる。
乾いていく花を見ながら、自分の時間や気持ちにも余裕が持てるような、そんな暮らしを大切にしていきたいと思います。
──川滿憲忠