異文化としてのメジャーリーグを楽しむ
日本のプロ野球に慣れ親しんだ目でメジャーリーグを見ると、最初は戸惑うかもしれない。けれど、そこにこそ文化の違いがあり、だからこそ魅了されるのだ。
初めて現地観戦をしたのは、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地オラクル・パーク。球場全体が一種のフェスのようで、観客も演者のように声を上げ、笑い、飲み、叫ぶ。売り子はピーナッツを放り投げて届けるし、観客同士の交流もなんだかフランク。
そして何より、選手たちが自由にプレーしている。喜びを爆発させるガッツポーズ、堂々としたバットフリップ…。これらは一見派手だけど、実はその自由さが観客にパワーを与えている。
メジャーリーグには、世界中から才能が集まってくる。日本からは大谷翔平選手をはじめ、多くのスターが活躍中。その姿を見ると、「異国でも自分の力を信じて突き進む」ことの素晴らしさを教えてくれる。
ルールは同じでも、野球というスポーツが持つ「空気」は、アメリカと日本ではこんなにも違う。その違いに触れること自体が、観戦の醍醐味のひとつかもしれない。
川滿憲忠