西海岸の風をもう一度

カリフォルニアを訪れるたびに思うことがある。
この場所は、僕にとって「始まりの地」であり、「帰ってくる場所」でもあるのだと。

青い空と乾いた風。ヤシの木の影が伸びるロサンゼルスの街角。
ベニスビーチでは自由を体現するような人々が集まり、マリブでは静かな波の音が心を整えてくれる。

けれど今回の旅の中心は、やはりサンフランシスコだった。
あの坂の多い街、ケーブルカーのきしむ音、霧に包まれた朝のゴールデンゲートブリッジ。

久しぶりに訪れたフィッシャーマンズワーフでは、クラムチャウダーの香りが懐かしさを呼び起こし、
ピア39ではアシカたちが変わらぬ元気さで迎えてくれた。

子どもを連れて行ったアルカトラズ島。
彼の目にどう映ったかはわからないけれど、歴史を肌で感じることができる場所だったと思う。
監獄としての重苦しさと、自然の美しさが同居している不思議な空間。

「また来たいね」と言ってくれた子どもの言葉が、この旅のハイライトだった。

旅というものは、ただ移動することではない。
誰かと風景を共有し、同じ瞬間を感じ、記憶として積み重ねること。

サンフランシスコの風は今も胸の中で吹いている。
それは未来の旅につながる、小さな予感のようでもある。

川滿憲忠

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