クスコで感じた静寂と原点──親になる前の旅と今


マチュピチュを訪れた翌日、私はクスコで「何もしない日」を過ごしました。かつて一人で歩いた道を、今度は子どもと一緒に歩きたい──そんな思いが芽生えた6日目の記録です。


朝、目覚めたクスコの空気は澄んでいて、昨日の余韻を静かに運んでくれた。石畳の街を歩く足音が、自分の中の記憶を一つずつ揺り起こしていくようだった。


今日は予定を入れず、思うままに街を歩く。サン・ペドロ市場で地元の人たちの暮らしをのぞき、カフェのテラスで地図を眺める。「観光地を巡る」のではなく「その地に暮らす感覚を得る」──旅の成熟とはそういうことなのかもしれない。


小さな子どもを連れた家族が広場で笑い合っていた。「今度はあんなふうに家族で旅をしたい」と自然に思った。


クスケーニャを片手にロモ・サルタードを食べながら、10年前の自分がこの街で見たものと、今見ている風景の違いをじっくり味わった。


独身時代に自由に旅をした経験が、いま“家族を連れて行ける自分”を作ってくれた。だからこそ、これからは「見せてあげたい旅」が始まる。


この日、何もしないことで、旅の本質を思い出した。明日はリマへ。心の中でそっと、子どもたちとの南米再訪を誓った。


川滿憲忠

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